各メーカーから提供されている、ブレーキとアクセルの踏み間違い衝突を防ぎ、ぶつからない機能ですが、スバルの運転支援システム「アイサイト」は発売から非常に人気があり、搭載可能の車種で広く普及してきました。
■アイサイトの技術的しくみ
スバルの予防安全技術、アイサイトは2台のカメラを左右に配置したステレオカメラによって前方の障害物の距離を正確に測ることが出来る技術です。他社がカメラとその他のセンサーの組み合わせで距離を測るのに対し、スバルのアイサイトは2台のカメラだけで距離を測ります。シンプルな機器構成によって普及価格を実現し、実際に普及に成功しています。普及価格だからといって、機能が劣ることも無く、他社のシステムが苦手とする車より小さい自転車やバイクや歩行者の認識が得意です。これは、画像の解析中に車・白線・歩行者・自転車などを形状から判断する技術により正確に判断できるからです。
2台のカメラで前方の障害物の距離を正確に測ることが出来る高度な画像解析技術により、障害物との接近をリアルタイムに測定して、ドライバーの運転を支援します。
■アイサイトの5つの機能
1.ぶつからない技術:プリクラッシュブレーキ
衝突する危険性を判断すると、警報でドライバーに注意を促します。ドライバーが何も操作を行わない場合には、自動的に速度を落とし、必要なら停止し、その後は停止状態を維持します。
高速走行中だけではなく、低速走行中でもプリクラッシュブレーキは作動します。障害物との速度差がアイサイトver2では30km/h以内、アイサイトver3では50km/h以内なら衝突を回避または被害の軽減を行います。
自動車だけでなく、自転車や歩行者も認識して衝突回避を行います。
アイサイトver3ではドライバーがハンドル操作で回避操作をした場合、「プリクラッシュステアリングアシスト」により回避動作をアシストします。
2.ついていく技術:全車速追従機能付クルーズコントロール
0~100km/hの範囲で、前車に追従して走ります。渋滞時も前車が停止すると自動ブレーキで停止し停止を維持します。頻繁なアクセルとブレーキ操作を軽減し、渋滞時の運転を軽快にします。車線を守り、隣のレーンとの区別をして追従します。割り込み車両を素早く認識し、適切な車間距離(3段階から選べます)で追従します。
3.はみ出さない技術:アクティブレーンキープ
高速道路や自動車専用道路を走行中に、ステレオカメラによって車の両側の白線・黄線を認識してハンドル操作をアシストし、長時間の運転でもドライバーの負担を軽減します。車線をはみ出さずに走行維持するように機能します。
4.飛び出さない技術:AT誤発進抑制制御(ver2)・AT誤後進抑制制御(ver3)
ブレーキとアクセルの誤操作による踏み間違い事故を防ぎます。壁や生垣などの障害物を検知して、誤発進したと判断した場合、音と警告表示で警報を発し、ドライバーの注意を促し、同時にエンジンを抑制して低速での発進に抑えてくれます。
駐車場から発進する時に直前を人が横切った場合などにステレオカメラにより人として認識し、衝突を防ぐ機能があります。
5.注意してくれる技術:警報&お知らせ機能
高速走行時に、疲れ・眠気などにより車が不安定な走行をしていた場合にドライバーに警告して車線の逸脱などを回避するよう促します。
ふらつき警報は、ver2では50km/h、ver3では65km/h以上でふらつきを検出した場合に警報を発します。
車線逸脱警報は、40km/h以上で車線をはみ出しそうになった場合に警報を発します。
■まとめ
アイサイトはオプション価格が10万円程度という廉価なシステムで人気があり、オプション装着率がかなり高く、装着可能車種の中では広く普及している実用性の高いシステムです。装着後の顧客満足度も高く、多くのドライバーに支持されている優れた運転アシスト機能です。
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