自動車をローンで買う場合、ディーラーのローンと銀行系のローンがあります。ディーラーローンは審査の通りやすさが特徴です。
■ディーラーローンの審査規準について
ディーラーローンは信販会社との提携をしているので、ディーラーローンの審査基準は信販会社のものを適用している場合が多いです。
・年収
おおむね年収200万円以上を対象としています。200万以下は審査が通らないケースが多くなります。
・勤務形態
正社員、公務員は有利になります。契約社員や派遣社員でも問題はさほどありません。アルバイト、自営でも年収が200万を超えていれば通る場合が多いです。
・勤務年数
勤続年数が1年以上あることが望ましいです。当然、長いほど有利になります。
・他社ローンの状況
多数の借り入れ件数があると審査が不利になります。消費者金融やクレジットカードのキャッシングを合計して審査されます。
また、年収の3分の1を超える返済額になると審査が通らない場合があります。他社を含めて、当該ローンも合計して計算します。住宅ローンからカードのリボ払いまですべてを含めます。
・延滞情報などの状況
数回の延滞回数があると審査は通りにくいようです。債務整理(民事再生・破産など)をしている場合は審査が通らなくなります。
■ディーラーローンは通りやすい
ディーラーローンの審査基準だけを見ていると厳しそうに見えますが、自動車ローンならではの通りやすさがディーラーローンにはあります。
それは、ディーラーローンを組むと、その購入対象の車を所有権留保といって、所有権をディーラーにすることになるからです。
わかりやすく言えば、車を担保にとって、支払い中はディーラーの所有権のままにすることができるからです。ローンを完済するまではディーラーが車の所有権を持っている状態なのです。
車検証の所有者欄にもディーラーが記載されるので、車はディーラー名義となり、ローンを組んだ人は使用者欄に載ります。支払い中はまだ所有者にはなれないのです。
このような特殊な所有形態が車検証で保証されるディーラーにとっては、お客様は所有権が無いのにローンを組んで支払いをしてくれる有難い存在なのです。
ある意味、車が担保にとってあるので多少審査を甘くしても、どんどん車を買っていただいた方が良いのです。
審査基準を全部クリアできない人でも、一定額の定期収入があるならアルバイトでもローンが通ることがあります。滞納履歴がなければ大丈夫なことが多いようです。
全額ローンではなく、頭金をできるだけ多く入れてローンの総額を減らせば可能性がアップしていきます。なので、買い換える古い車を買取業者に高く売ることも重要な準備作業になります。
場合により連帯保証人をつけるなどすればさらに可能性が高くなります。
ディーラーローンの特徴の一つとして、金利の一部がディーラーへマージンとして支払われるという契約になっているので、金利には値引きが可能な性質があります。
ディーラーとしては車が売れれば良いので、マージン分の金利を割り引いてくれることがあります。交渉すれば多少の金利を融通してくれる場合があるということです。
金利の値引きが無い場合にはディーラー側に利益になりますので、その分を車両本体価格を値引きしたり、下取り額をアップしてくれたりなどしてローンの総額を下げてローンを通りやすくする努力をしてくれます。
■ローンを通りやすくするために
カードや他社のローン・キャッシングの件数を減らしておくことをおすすめします。件数の多さが問題になるので、まとめローンにして件数を減らしておくなども有効です。借り入れをしていないキャッシング枠でも契約件数とみなす場合がありますので、なぜか審査に落ちた場合などは持っているキャッシング枠の数をカウントされている可能性があります。その場合は使っていないカードを解約するなどして件数を極力減らすと良い場合があります。
また、携帯電話の分割払いを契約していて、それを滞納すると、ローンの滞納の意味になってしまい、信用情報が延滞の記録としているので要注意です。携帯電話を分割払いしている場合は滞納をしないように注意しましょう。携帯代だけの滞納と思って油断して、住宅ローンが通らないことがあるという話もあります。
ローンを通りやすくするには、ローン総額を下げることです。そのために有効なのは頭金を増やすことで、乗り換えの場合は古い車を買取店に売却することです。できるだけ高く売るには、ネットで申し込みが出来る一括査定サイトの利用が有利になりますので、一括査定を検討されることをお勧めします。