出張査定では売却を決めたあとにキャンセルはできるのか?

一括査定サイトで複数の買取業者に査定を受けたとき、納得いく査定金額が出て、売却を決めたとします。さらにその後、別の買取業者がもっと高く買取れると言ってきたら、どうしたら良いのでしょうか。
キャンセルしても大丈夫なのか、気になるところですね。答えはズバリ、早ければ早いほど、キャンセルできる可能性が高いです。

中古車買取業者は、無料で出張査定をしています。それだけ出張には人件費や交通費、また時間という経費を使っているので、できるだけ競合他社に勝って買取りたいと思うわけです。

買取をするために言われる常套句というものがあり、それは
「今日、特別な許可が出まして、当店では○○万円まで出せます。ただし、今日、売却を決めていただける場合に限ります。」
というものです。

慣れてくれば、こう言われても、
「一番高いところに売りますので、その金額は今日中の結論まで待って下さい。」
と切り返せばよく、当日中なら待ってもらえるケースが多くなります。強引に、この場で即決して下さいという営業マンもいますが、ここで契約して、もし他店が一番高かったらキャンセルしますがそれでもいいか、と言えば当日中なら待ってもらえるでしょう。場合により翌日とか数日くらいまで大丈夫の場合もあります。ただ、どんなに引き延ばしても数日が限度というケースが多いのであまり長期化することは難しいでしょう。長期化すると、それだけ業者も価格変動リスクがあるので、査定金額も限界まで言わないで低めの金額で安全策をとられてしまう場合があります。

ただ、強気の営業マンの押しに弱く、契約してしまうかもしれないと思う方は、家族や友人など誰かに立ち会ってもらうと良いでしょう。説得する相手(客)が二人というのは単独で来ている営業マンにとっては心理的に弱気になりやすいので、全然立場が違ってきます。逆に営業側が二人というのは、それだけで雰囲気で即決まで誘導されてしまうケースが増えます。ただし、出張査定は通常は一人で査定に来ますのでご安心下さい。

出張買取査定では、競合他社の提示した金額を聞いて、店長や上司、本社などに問い合わせながら、許可が出るぎりぎりの金額を競り合うのが営業スタイルとなります。

ただの押しの強さだけで次々と買取を決めるというのは一括査定では難しいので、営業マンもそのあたりは理解していて、他社の査定金額に上乗せして対抗できるのかどうかを電話で上司などと相談しながら、数字の理詰めで営業してくれますので、強引な営業を受けることは少ないはずです。

ただし、相場は日々刻々と変化しているため、相場が下がるとギリギリの査定額では利益が減ってしまいますので、買取を即日で成約しようとします。また、買取った車はすみやかに引き取り、業者間オークションへと出品されていきます。もっとも早い場合は当日の契約・当日に引き取り、翌日にはオークションへ出品という流れもあります。
ただ、翌日というのは、業者間オークションは全国で開催されていて、近場の場合は翌日でも搬入可能です。遠方のオークション会場に出品する場合は、陸送業者によって積載車で運ばれていきます。

業者としては搬入後にはさすがに難色を示すでしょう。目の前で現金化される段階なのですから。やはり移動を始める前が無難です。

このオークション会場への陸送のタイミング以降のキャンセルには経費がかかっているので、キャンセル料が取られる場合が多いのです。

契約書にサインして押印して、車まで引き渡してもキャンセル出来るというのは意外に思われるかもしれませんが、あらかじめキャンセルする場合はどうすればよいかの話をしておけばスムースに切り出せるでしょう。

キャンセルは出来ない、と最初は突っぱねられるかもしれませんが、どうしてもキャンセルしたいと言い続けるか、業者のコールセンター(お客様相談センター)などに電話して、必要な経費の負担やキャンセル料がいくらくらいかかるのか、事務的に話せば大抵は大丈夫です。

繰り返しになりますが、業者側に損害が出る段階である、陸送やオークション会場への搬入後は戻すためにお金がかかります。そのためキャンセル料がかかるかどうかを確認しておかないと、せっかく他店で高く買取ってくれるとしても、差額分がキャンセル料より少ない場合は損をしてしまいます。なので、お金をかけて移動を始める前のタイミングであれば、キャンセル料が無料になるかもしれません。無料でなくても査定金額の差額以下ならラッキーということで、あきらめずに、事務的に、キャンセルを申し出るようにしましょう。

このように、キャンセルには多少はストレスがかかりますので、契約書をサインするのは慎重に、よく検討してからということをおすすめします。

また、安全策を取る意味でも、もしこの契約後に他店が最高額を出したらキャンセルをするかもしれない、という話だけはしておくべきです。営業マンが強引であればあるほど、それに負けて契約してしまったとしても、キャンセルを匂わすようにして安全策を出しておくようにするのが得策です。もし契約後はキャンセルできないなどと言われたら、このあとも出張査定が来るので、一番高いところに決めて返事しますと言って回答を保留するようように心がけましょう。

キャンセルすることになるのは、即決を迫られて押しに負けたケースが多いので、売り手有利な立場になれる一括査定サイトの利用をお勧めします。一括査定サイトであれば、営業マンも何店舗もの競合になっていることを前提にわかっているので、金額だけの勝負に専念してくれるケースが増えます。一括査定サイトを利用して、売り手の立場を有利に展開しましょう。

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