バッテリー上がりなどの車のトラブルで困ったときはロードサービスを呼ぶと、現場に急行してくれて、助けに来てもらえます。心強いサービスですが、JAFと損保のロードサービスの違いとはどのようなものでしょうか。
JAFは日本自動車連盟という社団法人の行っているロードサービスです。入会金2,000円で年会費4,000円の1年更新のサービスとなっています。
損保のロードサービスは保険料に含まれているため、特に年会費はかかりません。
■JAFの特徴=会員の人にかかるサービスということ
JAFの特徴としては、人についてくるサービスということです。つまり、他人の車を借りて乗っていても、仕事で会社の車に乗っていても、レンタカーでもサービスを受けられます。損保のロードサービスではこのような他人の車には対応していないので、その点ではJAFが有利になります。
たとえば、数人でレンタカーで出かけて、キーを閉じ込めてしまったとかバッテリーが上がってしまったようなとき、その集団にJAF会員が一人でもいればJAFを呼ぶことができるのです。
この、人にかかる保険のようなJAFの特徴は、頻繁に他人や会社の車を借りて乗る場合に有利になります。
年会費の費用だけで、回数無制限で無料サービスを受けられるというのも特徴です。ただし有料のサービスは費用が発生します。
会員を優待している飲食店・映画・宿泊などの施設があるというのも特徴です。優待料金の施設をうまく使えば、年会費以上の割引サービスが受けられるので、元を取る以上に得をすることがあります。
■損保の特徴=車にかかるサービスということ
損保の特徴としては、対象車両についてくるサービスなので、他人の車を借りているときや、集団で出かけてレンタカーを借りた場合などには対象車ではないのでサービスを受けられないということになります。
以前は高速道路にはJAFしか来てもらえなかったが、今は損保も来てもらえるようになったので、差がない状況になっています。
車のトラブルで多いバッテリー上がりやタイヤのパンク、レッカー移動などは大抵の保険会社が出動してくれるので、JAFとそん色ないサービス内容になっています。ただし出動回数には年間何回まで、のように制限があります。しかし、そうそう何回も呼ぶことは稀だといえますので、損保のロードサービスだけで十分と言えるようになってきています。
損保のロードサービスの最大の特徴は、レッカーの無料で移動できる距離が長いということです。JAFでは無料のレッカーできる距離が15kmまでで、それ以上だと有料(720円/km)ですが、損保のレッカーなら保険会社の指定工場まで無制限で無料、また、任意の目的地まででも30km~60kmあるいはそれ以上が無料などの手厚いサービスになっています。
さらに、車のトラブルで宿泊しなければならなくなった場合の宿泊代、帰りの交通費までも無料です。JAFにはそのような無料サービスはありません。
これらの手厚いサービスは車の保険だから損害が発生したら補償として無料でサービスをすることになっているためです。この安心感は大きいといえるでしょう。
それでは、JAFはもう必要が無いのかといえば、利用者の意見としては意外にJAFのサービスの評価が高いことも注目点です。
JAFのロードサービスは車の扱いが丁寧で、積載車もきれい、制服も清潔感があるが、損保のは車の扱いが雑で積載車が汚くて、制服が不潔で車に触られるのが抵抗あるほどだったという体験談もあり、それが稀なケースだとしても、その人にとってはJAFの方が良かったという感想になっています。また、JAFは天下り先であるのでけしからんという意見もあり、どの要素を評価するかで人によっては損保で十分、JAFはいらない、という人もいれば、JAFの方が安心という人もいます。これはどちらが良いと決めるのは人によりけりで違いますので、一度ご自身の加入している損保のロードサービスの内容を確認しておくとよいでしょう。