中古車選びでも売却する場合でも大切な記録簿について

新車を買うと保証書がついてきますが、その保証書と一緒になっている記録簿というメンテナンスの記録ノートがあります。保証書は多くの場合、記録簿の中に綴じ込みされています。車の保証をするためには、定期点検が欠かせません。保証書と記録簿が一緒になっているのはそういう意味合いもあるのです。

記録簿は定期点検整備記録簿の略称で、定期点検・整備の記録ノートという意味です。ディーラーなどで24ヶ月や12ヶ月の法定点検をすると、この記録簿にチェックした項目や交換部品の記録をしていきます。また、故障などで修理や整備をした場合にも記録をしておく必要があります。記録簿はその車の整備の履歴が時系列にわかるようになっているわけです。

ディーラー以外の整備工場やオートバックスのようなカー用品店で整備をすると、ディーラーの記録簿に記載をせずに、独自の記録用紙に整備内容が記載されて渡されます。記録簿とは別紙の状態になりますので、これを捨てずに記録簿と一緒に保管しておくようにすることをお勧めします。記載内容は記録簿に準じるものなので、時系列で保管してあれば記録簿の一部になります。

中古車選びのときに記録簿あり、というアピールポイントを目にしますが、記録簿があるということは、その車の整備状況が時系列でわかるということなので車のコンディションは良いことが多いです。絶対とはいえませんが、整備の履歴を残してあるということは大切に乗られてきた証拠になります。

記録簿があるというのがアピールポイントになるというのが実は異常なのであって、新車の保証書や取扱説明書と一緒にダッシュボード内に入っているのが普通なので、有るのが当然と言えます。それが無いとなると、整備の履歴がわからないということですので、要注意です。

断定できませんが法定点検を省略してメンテナンスを怠っていたかもしれません。記録簿をなくすというのは普通の状態ではありませんので、中古車として外装がピカピカであってもメンテナンスの履歴はわからないということです。

このような記録簿の無い車だとしても、希少な車種など、その車がどうしても気に入って買いたいという場合には任意の保証をつけておくことをおすすめします。(任意の保証については、関連記事の「保証に加入すれば中古車でも安心して乗り続けられます」に詳しく書いてありますのでご覧下さい。)

中古車業界も健全化していますので、今は少なくなりましたが、修復歴隠しやメーター巻き戻しを隠すため、わざと記録簿を捨てていた販売店もあったのです。少なくなったと言っても、記録簿が無いというのはわざと捨てたケースがゼロではないため、注意が必要なのです。

ただし、記録簿を誤って無くしただけで、点検記録が別の用紙できちんと時系列に保管してあるなら何ら問題はありません。

中古車を買う場合は、「記録簿あり」というのは安心材料です。もし愛車を売る場合には記録簿と記録用紙を時系列に整理しておくことをおすすめします。次に買う人にとって、前のオーナーがきちんと整備を習慣的にしていたということは安心材料ですので、記録簿と記録用紙を時系列にまとめてあるというのは評価されるポイントになります。査定でもアピールできるポイントになりますので、日ごろから記録簿と一緒に記録用紙を保管するようにしておきましょう。

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