安かろう悪かろうではなく、安いけれど良い中古車を買うためには、いくつかのチェックポイントがあります。もちろん安い中古車の中には粗悪な車もあります。けれども安い中古車だからといって、全部が粗悪な車ばかりではなく、優良な品質なのに安い車も探せばあります。そのような品質の良い安い車は、車種で言えばコンパクトミニバンやセダンなどに多く見つけることができます。(関連記事「安く中古車に乗り換えるならどんな車種が買い?」)
中古車の価格は車種の人気や需要のほかに、年式や走行距離、グレードなどで決まります。ひとつひとつの項目を確認してみましょう。
■年式による安さ
ビンテージカーや希少価値のあるマニア向けの車を除いて、普通は年式が古ければ安くなります。
年式が古いものは、現行車種とは違うモデルという意味で安くなっていきます。
特にフルモデルチェンジをして現行車種が売れている場合は旧型からの買い替えが進み、旧型の中古車が増え、旧型の中古車価格が下がるということが起きます。フルモデルチェンジをすると、燃費やエンジンの性能が上がり、スペック面で人気が出ることがあります。また、装備が充実したり新しい機能が追加されたりしますので、ますます人気に拍車がかかるというケースもあります。
これらの性能・機能・装備などの変化による人気の差が出たらその旧型は狙い目になります。欲を言えばきりがないので、その新型が欲しければ新型の高い中古車か新車を買うしかなくなります。旧型も発売当時は人気が有ったのなら、その当時の人気車種が安く買えるという面では納得できるのではないでしょうか。
中古車はたいていはこの旧型と新型の人気の差を狙うと安く買えることになります。さらに2世代前、3世代前にすることで大幅に安く狙えることになります。ボディのデザインも違いますし、旧型であるほど安くなる理由があるので、粗悪という意味ではない安い車の狙い方になります。
■走行距離による安さ
走行距離は中古車の価格を決定付ける重要な要素です。特に10万キロを超えると大幅に安くなります。買う側としても10万キロを超えたら敬遠する人が非常に多くなります。また、5万キロを超える場合も価格が大きく下がりますので、狙い目は5万キロ台でよく整備されている車という狙い方もあります。最近の車は10万キロを超えても整備状況が良ければコンディションに問題なく乗れることが多くなっていますので、あえて10万キロ近い8万キロ前後の車を狙うのも手です。
ハイブリッド車などは燃費性能が良いため、10万キロを超えても人気が有り、以前のような10万キロ超えの概念を覆す高値をつけている車種もあります。
車の品質が以前よりずっと進化しているため、整備をきちんとされていれば、いまどきの車は10万キロ超えを恐れる必要はそれほどありません。価格が大幅に下がって売られているなら積極的に10万キロ前後を狙うというのもありなのです。
■オプションやグレードによる安さ
オプションの中には後付けがしにくいメーカーオプションがあります。サンルーフや電動スライドドアなどの装備が付いていると中古車も人気になり、価格が高騰する原因になります。これらの装備が無くても妥協できるなら、安く買えることになります。
グレードも基本グレードは内装もシンプルで中古車になっても上位グレードとは価格差があることが普通です。純正カーナビなどが付いている上位グレードはそれだけ価格も高くなります。カーナビなどは進化が早く、外付けのものでも機能は十分なものがありますので、純正オプションの旧型カーナビにこだわらないという方には外付け・後付けという選択肢も検討の価値ありです。
シンプルな内装・外装で良ければ安く狙える車があります。安く買うには上位グレードを外して考えるということが一つのセオリーになります。
■その他の要素による安さ
・ハイブリッド車以外
ハイブリッド車は燃費が安く、中古車相場も高騰しています。10万キロを超えてもなかなか値段が下がらないほどです。購入費が高くつくので、その後の維持費が安くても、相当な距離を走らないと価格差の元が取れない可能性があります。
なので、あえてハイブリッド車以外を狙うということが安く買うためにはセオリーとなります。価格差によっては、トータルの維持費・燃費の差が補えることもありますので車体の価格差が大きいならハイブリッド車以外を検討してみることをおすすめします。
・不人気なボディカラー
車種にもよりますが、ボディカラーはシルバー・白・黒などの落ち着いた色が人気で高くなります。カラフルな色は流行り廃りが早く、新車当時人気だったとしてもパステルカラーのような薄い色は中古車になると人気が落ちる傾向があります。あえてこのような不人気な色を狙うというのも安く買うには良い手段ということになります。
■中古車を安く買うだけではなく売却でも同様
これらは中古車を安く買うためのチェック項目になりますが、逆に愛車を売る場合にもあてはまります。詳しくは関連記事「車の買取査定でプラスになる項目」、「車の買取査定でマイナスになる項目」をご覧下さい。