中古車の「現状渡し」とは何か

中古車を購入すると、通常は点検・整備してから納車となります。その点検・整備を行わないで、そのままで納車されることがあり、これを現状渡しと呼びます。

保証付の販売では、点検・整備をして保証をつけるのが通常の流れです。

現状渡しをするということは、保証なしということになり、納車後にすぐ故障した場合でも保証が無いということになります。

現状渡しで購入する場合、整備などは自前でする前提になります。たとえば、自動車関連の仕事で整備は自分で出来るとか、車のメカに詳しく、車をいじるのが得意であるような場合、整備をしないでも構わない、自分でできるという場合などがあります。

整備工場を知り合いがやっているとか、いきつけの整備工場があるので、整備はそこに頼みたいなどの場合があります。その場合には現状渡しの方が安く買えて、整備は自費でできる方が良いということになります。

いきつけの整備工場が特に無いような場合には整備渡しを選んだ方が良いでしょう。整備渡しであれば、保証がついていることが多く、また、有料ですが長期の保証に加入できる場合があります。中古車は経年劣化で故障したり部品の交換時期が来たりで出費があいつぐことがあります。そのような出費のあいつぐ時には保証がついていれば無料で直してもらえるため、保証料の元を取れる場合もあります。安心を買うという意味でも、長期保証制度に有料で加入しておくことはリスクを軽減するためにはおすすめできます。

現状渡しのデメリットは、点検・整備をしていないため、いつどこが故障するかわからないという点です。もし現状渡しで購入するのであれば、点検整備を自分でするか、早めに業者に依頼することをおすすめします。

上記は比較的古い車の場合ですが、新車の初年度登録から3年程度のまだメーカー保証が残っている中古車の場合は、メーカー保証を継承できるため、現状渡しで購入しても良いケースになります。メーカー保証を継承するときに、その条件としてディーラーでの点検整備が必要になるため、購入時には整備はしなくてもよいという場合になります。

以上のように、現状渡しがおすすめできるのは、メーカー保証の承継ができる高年式車の場合と、いきつけの整備工場がある場合になります。
それ以外の、特に自分で整備ができるという場合でなければ現状渡しはできれば避けた方が良いでしょう。

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